今回のTAMA通信では、2色への変色が美しい、宝石の王様「アレキサンドライト」のお話。
アレキサンドライトはピアスやネックレス、指輪などのジュエリー、また婚約指輪としても人気が高いです。
「アレキサンドライト」の魅力を現役鑑定士が解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
アレキサンドライトのジュエリーの魅力とは?
アレキサンドライトの特徴とは?
まず最初にアレキサンドライトをよく知らない人のために特徴についてお話しますね。
アレキサンドライトは、対照的な2色の美しい色合いを兼ね備えた類い稀な貴石です。
ルビーのような燃えるレッドカラーに、エメラルドの深いグリーンという対照的な二つの色合いの美しさを兼ね備えた石、それがアレキサンドライトです。
昼間の光の下ではエメラルドのような緑色に輝いているのに、夜の蛍光灯やロウソクの灯のもとではルビーのような燃える赤色に輝きます。
それゆえ、発見されてから2世紀しか経っていない宝石の世界では新参者といえる色石にもかかわらず、「宝石の王様」という称号で呼ばれています。
アレキサンドライトの歴史
発見されたのは、1830年、ロシアのウラル山脈のエメラルド鉱山。
発見された日は、後のロシア皇帝アレキサンダー2世 12歳の誕生日でした。
敬愛するアレキサンダー皇帝を祝う気持ちから、宝石にアレキサンドライトという名を付けました。
未来の皇帝の名に恥じぬ価値のある宝石であるという確信があったからこそ命名したのでしょう。
アレキサンドライトの鉱石はクリソベリル
硬度は8.5で、鉱物学的にはキャッツアイなどと同じクリソベリルに属しています。
▼ キャッツアイについてはこちらの記事で解説しています
キャッツアイの指輪・買取ポイント!高く売れるキャッツアイについて解説!
アレキサンドライトの色の変化の理由は?
同じクリソベリルなのにアレキサンドライトが光の種類よって色を変化させる理由は何か?
不思議に思うかと思います。
色の変化は、内包物として入り込んだ酸化クロムの影響によるものです。
酸化クロムは、コランダムでは赤色になる作用を及ぼし、ルビーのベリルでは緑色になる作用を及ぼし、エメラルドの色合いを出す源となっています。
アレキサンドライトの場合、酸化クロムはこの2色の中間的な色のバランスで入り込んでいます。
その結果、光の種類によっていずれかの色の特徴が強く出るという変色性がアレキサンドライトに与えられたのです。
アレキサンドライトの評価のポイント
次に、アレキサンドライトのジュエリーを買いたい!売りたい!という方向けに、評価のポイントを現役鑑定士が解説していきます。
アレキサンドライトは変色性が評価の鍵
アレキサンドライトを財産的価値を伴うものか評価するためには、どんな点に注意したらいいか。
最も注意したいのは、アレキサンドライトの個性、特徴がはっきりと出ているかを見分けることです。
アレキサンドライトの個性、特徴とは何か。
それは、先ほども書きましたが、変色性(変色効果)です。
石に昼の自然光と夜の蛍光灯の光を当てた際、全く異なる色に見える効果のことで、これはアレキサンドライトと他の一部の石にしか発生しません。
アレキサンドライトを選ぼうと考えるときは、この変色性の度合いをチェックすることが重要です。
光の違いにより、赤から緑色へとはっきりと色を変える一品ほど、高い評価がつくと考えられます。
逆に、変色性が乏しく、赤から緑色へと色を変える度合いが低い石になればなるほど、評価は下がっていきます。
評価のポイント2 石の大きさ
一般的には色石は大粒の一品ほど、財産的に価値は上昇していきます。
それはアレキサンドライトでも例外ではありません。
しかし、仮に5カラットを超える変色性がほとんどないアレキサンドライトと、2・3カラットだが変色性が豊かなアレキサンドライトでは、後者のほうが高い評価となります。
変色性に乏しいと、財産的価値は数十分の一、時には数百分の一にまで下落してしまうこともあります。
アレキサンドライトの評価が変色性で大きく変わる理由
その理由は、アレキサンドライトの鉱物学的な位置づけが関係します。
アレキサンドライトは鉱物学的にはキャッツアイと同じクリソベリルに属しています。
仮にある宝石店でアレキサンドライトと称されて販売されていたとしても、変色性が極端に乏しい場合、他の店ではアレキサンドライトではなく、単にクリソベリルとして評価されることがあります。
クリソベリルはキャッツアイを除くと、一般的にはあまり高い評価が与えられている石ではありません。
そのため、アレキサンドライトと考えていた色石がクリソベリルと評価されてしまうと、その石の価値は急落してしまうことになります。
評価のポイント3 色
変色性とともに、きちんとした評価方法を身につけたいのが色の評価です。
他の色石と同様に、それぞれの色が濃くなればなるほど、評価を上げていくのは共通で、他に内包物(インクルージョン)、輝き(テリ)をチェックしてそれぞれに得点を与えていく評価法を基本としていきます。
ただし、アレキサンドライトが特別なのは、赤色と緑色の2色の色に輝く貴石である点です。
完璧な一品を追求する人の中には、赤色ではルビーのような赤色を、反対に緑色に輝く際は、エメラルドのような深い緑色にならないと、アレキサンドライトとしての価値がないと考えがちですが、実際に2色とも色鮮やかな色合いを示す逸品はほとんどありません。
赤色がきれいな場合は緑色が弱く、緑色が鮮やかな場合は赤色が弱く出てしまうことが一般的です。
一方の色相に鮮やかな色合いが出ていないからといって、そのアレキサンドライトの色の評価を極端に落とす必要はありません。
赤か緑色のいずれかの色合いがしっかりと出ており、なかつ変色性がはっきりとしていれば、高い評価を与えるようにしていくことが大切です。
また、ルビーやエメラルドに似た色を追い求めすぎるのにも注意が必要です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はアレキサンドライトの魅力や評価のポイントについて紹介しましt。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
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